第1段階12時限目     2002/10/12

記録的なノロさで、本格的にバイクに乗り始めてから既に一か月が過ぎようとしていた。入校した時には『一か月で免許とったろ! 秋には街中流したろ!』とか考えていたが、いま考えることといえば『一本橋、どうしよ???』。。。もうただそれだけだった。

この時間は、てきぢゃにとっては初めての夜の時間だった。まだ秋なので寒くも真っ暗でもないが、それでもこの日最後の時間だった。
この日の教習生は四人。全員がオトコ。しかも全員がチョビヒゲという、全く色気のない組み合せ(爆)。そして、てきぢゃの教官も50近いオヤヂだった。しかもこの教官、『あ〜、やれやれ。最後はオトコだらけで良かったワイ。女の子だと余計な気を使っちまって疲れるわ』とか云ってやがる。。。(_△_;
ちなみに、その隣にいたのは先週、てきぢゃを厳しくシゴイたオバサン先生。このヒトも苦笑しながら『先生、厳しいからですよ。女の子とかには人気ないでしょ〜』とか云いながらタバコ吹かしていた。うーん、なんか今回も厳しい予感… (^_^;)

この教官、てきぢゃの教習原簿を見て『なんだ、随分ダブってんな…アンタ、なにができねーんだ?』といきなり凄んだ(怖っ)。。。(◎_◎)!
隣にいたのが、前回の教官だったこともあり、ありのままを話すことにした。つまり、一本橋が出来ないでダブってること、止まらないで走り抜ける場合は渡り切ることが出来るが、一旦停止線で止まって、一速で入るとすぐに一本橋から落ちてしまう事などを話した。すると、このオヤヂ教官が
『…わかった。じゃ、今日出来るようにしてやる』と言い放った。。。(◎_◎)?

『…ほ、ほんとなのかよ???』

内心、ヒドイ疑心暗鬼に駆られた。そんなに簡単に出来るのだったら、3時間近くもダブってはいないというのに… (;¬_¬)

やがて実習が始まった。いつものようにウォーミングアップをかねて外周を3周。ストレートコースでは三速まで一気にあげて40kmを常に出し続けるように心掛ける。あわせてブレーキングの練習も行う。またカーブを曲がる時には、できるだけバンクするように心掛ける。
とはいえ、この教習所はバイクと自動車とが同じコースを走る。そのために車の数が多いと思うように高速で走れない。。。(T_T)
二速でクラッチを切ったり入れたりしながらトロトロと進む。だが、車の数が多過ぎて、ウォーミングアップは通常より1周少ない2周で打ち切り、そのままクランクと八の字コースへと向かった。

クランク、八の字は問題無し。急旋回も自分なりのコツを飲んだためか容易に出来るようになった。特に急旋回直後の傾いたままの姿勢から、一気に3速にまで持って行けるように心掛けた。
というのも、この教習所の急制動エリアは少しクセがあって、加速コースが短いだけでなく、軽く『くの字』に曲がっているのだ。そのために、ただでさえ加速が出来ない教習生たちにとっては非常に厄介な項目になっているのだ。てきぢゃも当然そのことは判っていたので、少しでも加速するクセをつけようと考えていた。その後スラロームも大過なくOK。
しかし、やはり一本橋は出来ないままだった。。。(T_T)

どうやら、教官は見ていたらしく『もう一度、やってみろ』といわれて、云われるままにやってみた。停止線で止まって、一速でスタート。一本橋にボンと乗り上げて…というまでは良かったが、5メートル持たずに落ちた。
すると教官が『判った。発進が悪ぃな…よし、ターンしてこっちにこい』と命令した。
てきぢゃがターンして近付くと、こんなトレーニングをしてくれた。

まずバイクを速度ゼロにし、一速にする。そしたら真っすぐにふらつくことなく5メートルほどダッシュして止まれ、というものだった。『オレのを良く見ろ』といいながら、速度ゼロから、2秒くらいで(多分)5メートルほどポン、とダッシュして止まった。
『よし、やれ!』と云われ、云われるがままにやってみたが『だめだ! 出だしでふらついてんだろ! やりなおせ!』と突っ込まれてしまう。。。(T_T)
もう一度やりなおし。一速で(かなり)勢い良く出ろ、と命じられたので、強くアクセルを開いてダッシュした。『その感じだ、もう一度だ!』
そんなことをさらに五回くらい繰り返したような気がする。。。(・_・)
特に出だしのダッシュが弱かった時と、出だしの時にふらついた時には容赦なく『てめぇ違うだろ! いわれた通りにしろ! バイクを真っすぐ前へ飛び出させろ!』と思いっきり怒鳴られた。更に飽きもせず二、三度やってみた時に、『よし、一本橋、やれ! いまの要領で、だ』と一本橋へ向かうように命じられた。

『ホント、こんなんで大丈夫なんだろうか?』と疑問に感じつつ、一本橋へ。

速度は完全にゼロ。いま云われた通りに、『真っすぐに“飛び出す”感じで勢いつけて』一本橋へと臨む。
バイクの軸線を一本橋に合わせ、アクセルを開いてただ真っすぐに、ふらつかないようにしながら強く加速した。すると、ボンと一本橋に乗った後でそのままスーッと安定して走り抜ける事が出来た(◎_◎)! いままでがウソのように上手くいった(◎_◎)!
『もう一度、やれ!』
…はいはい、何度でもやってみますとも。。。渡り切った後、ターンして再び一本橋に臨む。『勢いよく飛び出すこと、その時にふらつかないようにする事』。。。いま教わったこの事を念頭においてリトライ。すると、今度も上手く渡り切った。。。ヽ(^o^)/゛

ぶらぼぉーヽ(^o^)/゛ 
てきぢゃはこの教習所で初めて『神』に出会った。この、途方もなく厳しく叱責するオヤヂ教官に出会わなければ、永遠に一本橋は渡れなかったことだろう。大感謝。。。m(_ _)m

『あとは自分で練習しとけ、もう一人の方を見てこなきゃならないからな』とあっという間に教官は消えた。残りの時間は好きに使っていいとのコト。よって一本橋を中心にクランクや八の字、急制動を繰り返した。
一本橋はさらに5回ほどやってみたが、1回は失敗してしまったものの、残りはきっちり上手くいくようになっていた。こんなに簡単に出来るとは思わなかったという、ある種の感激と、この鬼教官ドノに深い感謝と敬意を抱いた。
コツは掴んだ。後は慣れだけだ。見極めや卒検の時に、どうやって乗り切るか(渡れることは判ったので)を考えながら渡る事にした。いまのところ、一本橋は勢い良く乗り、そのまま勢いで残りを駆け抜けるという戦法になるが、これだと6秒くらいで渡り切ってしまいそうだった。

ということは、ラスト5-6メートルくらいのところまでにクラッチをつなぐか、フットブレーキで後輪に軽くブレーキをかけたりして速度を落としてやれば、なんとか乗り切れそうな予感がしていた。その時に、バイクが不安定にならないように注意しなければならないが。。。(^^;
これをアタマの中で考えながら、さらにもう一度、やる。今度は乗ったあとで、ふらついた時の対処である。つまり、遠くの方を見ながら、ニーグリップを固めて半クラッチorアクセルを吹かし、さらに身体のバランスで態勢を整える、という操作をやってみた。
なんとか出来たものの、実感として『低速での取り扱いは、やはり不安が残る』というものだった。

これで、てきぢゃの戦法は決まった。勢い良く飛び出して、まずは一本橋に取り付く。そして最初の数秒で半分以上まで突っ込む。そして、残り数メートルをクラッチを切ったり、ブレーキを踏んだりしながら時間稼ぎで逃げ切る、というやり方である。
他の人間は、きっともっとスマートだろう。だが、今のてきぢゃにはこれ以外の戦法は考えられない。いまはどんなブザマでも、まずは乗り切る事が先なのだ。。。m(_ _)m

教習の終わりの時、この教官が『できたから、いいだろ? もう出来るよな?』と云われたので『ありがとうございましたm(_ _)m』と、此所に来て初めて深々とアタマを下げた(結論からいうと、もう2度とアタマは下げなかったのだが)。
『んじゃ、ごくろさん』と教習原簿を返してくれた。そこにはようやく復習項目がなくなっていた。

本当にこのヒトには、いまでも感謝している。一番厳しかったが、一番役にたった。本当に出来るようにしてくれたのだから、やはり教官というのは、金を貰う仕事なのだなと改めて実感。。。というわけで、この鬼教官殿には本当に感謝です。。。m(_ _)m

技能教習第1段階12時限目 実施項目11,12   復習項目ナシ



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