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メーカー:Pupukea 型番: UF-T/DX サイズ:Tenor (12Fジョイント) 材質:コア 指板:ローズウッド 長野県松本市にあるFUJIGENさんが製作したウクレレに奈良井宿の漆職人さんが漆塗りをしたバージョン. そしてこのウクレレはその奈良井宿の喫茶店で購入したもの. 奈良井宿は木曽路の宿場町で,その古い町並みが美しく保存されているところです.「木曽の大橋」は見事な木工技術で組み上げられており,木材ファン必見です! 長野県のウクレレ工房巡りの際には是非お立ち寄りください. 木材のことを知り尽くした地域であることが実感できます. 話が脱線しました. UF-T/DXの話です. FUJIGENさんは凄い杢目の木材を惜しみなく使ったウクレレが多いですね. Pupukeaブランドもそうですが,クロサワ楽器オリジナルのmana-J,島村楽器オリジナルのKaalaなども手がけています. 自社だけでなくOEM生産しているウクレレも素晴らしいカーリーコアのウクレレを惜しみなく使っており,その加工精度の高さと楽器としての完成度はかなりレベル高いです. これはMANA-JやKaalaも同じです. 優等生過ぎてつまらない印象すら受けます.(褒めてるつもりです!) 最初の一本でも良いですし,二本目にもお勧めできます. このUF-T/DXもやはり素晴らしいウクレレに仕上がっています. が, このウクレレはDX仕様なのに杢目はDXという割にショボンとしたコアです. そこだけちょっと残念. というのはこの漆塗りをした職人さんとFUJIGENさんのお偉いさんが同級生で漆塗りのウクレレを依頼されたそうです.商品として存在していないのでお蔵入りした企画なのでしょうが,数本実験的に作成されたそうです. ということで,大事なカーリーコアを使わず塗装の状態を確認の為に製作したのではないかと勝手に想像しております. 漆塗りだと色味が地味になるんです.ヘリボーンのバインディングもわかりにくいですよね? サウンドホールは他のウクレレに比べてずいぶんと上の方に付いています. 見た目のバランスが悪く,あまり好きな顔ではありません... でもね.音は凄く良いんですよ.これが! テナーだから音の豊かさ見たいのは当然あるんですが,柔らかいけど芯のある音が出て来ます.引いている自分がうっとりしてしまう音色です. この辺は流石にFUJIGENさんだなあって思います. 音に艶もあるんですが,占部弦楽器製作所の色艶とは異なります. あくまで優等生タイプ.バランス良いよなあ.これ. |
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よくみるとパーフリングが入っているのが分かります. あくまでよく見るとですけど.(笑) |
Pupukeaのロゴはオンレイです. 高価なウクレレなのでチープな感じでのせるのではなく,思い切って省くか別のマーク作ってインレイにした方が良いかもしれません. |
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ネックは贅沢なワンピースです. 漆は木の溝や木管のなかに入り込み黒く見えます. ですからネックが細くなっていく部分ほど黒く見えますね ちなみに前と後ろにバインディングが巻いてあるのですが,この距離でもわかりにくくなっています.これも漆塗りの為です. この地味さはウクレレのカラッとした印象とは好対照だったのかも知れませんね. くどいようですが良いウクレレなんだよね. |