Nakanishi Soprano
 もはやビンテージウクレレと呼べる風格
メーカー:Nakanishi
型番:UNKNOWN
サイズ:Soprano
材質:マホガニ
指板:エボニー

1980年代のものと言われた.
でもそれよりも古いものにも見えるくらい味わい深い.
バインディングの変色や細かい打痕などもあり,プレイヤーズ・コンディションってことで格安販売.

ヘッドにはNakanishiのロゴがデカールで入り,ラベルはなくNakanishiの焼き印が押されている.

音はというと,これが良いんですよ.
なぜか乾いたビンテージの音とまでは言えませんが,こなれた音が心地よく,適度な太さのネックと低めの弦高のおかげで演奏性も申し分ありません.
気構えずにもって,ずっと弾いていたくなるウクレレの一つになりました.
弦はORCASのLightを張りました.Low-G仕様ですが4弦は巻き弦を使用しました.
これがベストマッチで柔らかい弦がビビるような音がまた良い雰囲気を作ってくれます.

Nakanishiは良質なマーチンコピーを作るメーカーとして世界的に有名ですね.あまりにも音が良いのでNakanishiの名前をブランドとして残したという逸話もよく知られています.
キワヤさんのFAMOUSのダブルネームのラベルのものは良く見かけたりします.
日本製ウクレレの歴史を語る上で外せないメーカーでしょう.
氏のウクレレはオータサンが2007年に発表した「ウクレレボサノバ」でも使用されています.

近年は中西氏もご高齢のためウクレレの生産はされていないのが残念です.T's Guitarsの高橋氏,Shiihara Ukuleleも中西氏に師事していたのは周知の通りです.


バックも一枚の板で作られています.
なんか愛らしい後ろ姿...

ネックはワンピースです.
サウンドホールです.
口輪,バインディングともに変色して黄色になっている.
色むらもなく黄色いのであまり気にならない.
指板はエボニー製
なぜか指板の角がすり減っている.
ブリッジは欠けもなく良好な状態です.
ナットはアコースティックデザイン渋谷の梅田さんによる調整が済んでおり,ピッチもバッチリあってます.
おそらくペグはオリジナル.
非常に安っぽく,チューニングに苦労しそう...
ということでペグをGOTOの良いやつに交換することにした.
穴の径が小さいので,リーマーで丁寧に削っていく.