Tokyo Violin No.380
 1978年製のジャパニーズ ビンテージ
メーカー:Tokyo Violin
型番:No.380
サイズ:Soprano (12Fジョイント)
材質:コアウッド
指板:不明

Tsunoda
1978年に製作された東京バイオリンのソプラノウクレレ.
店の人によると東京バイオリン,最後期の作品かもとのこと.

板厚がある割りに鳴りは良く,枯れたサウンドが素晴らしい.
よく見ると天板の裏にブレーシングが入っていない.ハワイ製のウクレレなどでは今も良く見かける形状だ.
ここでトップを薄くしすぎたり,乾燥が不十分だとブリッジがヘッド側に倒れてしまい,天板が凹むことになるのだが,このウクレレの天板はとても状態も良い.

美しい細かいカーリーコアが入り独特の杢目となっている.
指板は色味からするとハカランダみたいだけど詳細は不明.
塗装はビンテージものであることをさっ引いても少し濃いめ.
もしかしてバイオリンと同様のニスが使われているのかも....
本当に美しいです.

ブリッジとサドルは一体型で一つの木から削り出されている.
ただ前の持ち主がやったのか分からないけど,サドルの弦が触れる部分が丁寧に削られて弦高を下げている.
結果としては低めの弦高で引きやすいし,ピッチも悪くないのだけどなんか気になる部分ではある.
ただこのブリッジを現代風のものに交換したり,ブリッジに溝彫りをしてサドルをはめるの
というのも,ビンテージウクレレの扱いとしてはどうかと思う.
まあ,これはこれとしてこのまま使うのが正しいかな.


指板の材質は不明だけど,ローズウッドかハカランダかな.
年代的に考えるとハカランダだと思うんだけどな.

指板の端は緩やかに角が落とされており,柔らかい顔をつくる一助となっている.
さてこれがブリッジ.
サドルに相当する部分にへこみがあるのがおわかりいただけるだろうか.

店の人に聞いたら「楽器がやることではない」との返答をいただいた.
ってことは持ち主の所業か,自然に削れていったのか.

自然に削れたにしては,指板が綺麗すぎるんだよね.



ペグです.
この時代のはすり鉢状の穴にテーパーをつけた木のペグを突っ込むタイプだったはず.

この部分はグローバーのペグに交換されています.
サイドのコアも綺麗なんです.

独特の深い色味と細かいカーリーコアが美しいですね.
ネックはワンピース.
ヒールはエボニーかな.黒っぽい木でお化粧してます.