T's Guitars TTX-1420k/cst
Guild of Hawaiiモデルと同じシェイプのフルカスタム・テナー
メーカー:T's Guitars
型番: TTX-1420k/cst
サイズ:テナー(14Fジョイント)
材質:トップ コア(4A)、サイドバックジリコテ
指板:エボニー

2008年3月にT's Guitarsの工房にて仕様を決めてオーダーしたウクレレ。
手元に届くまで実に一年五ヶ月の歳月がかかったT's Guitars入魂の逸品!!
実は最初はベアクロウのスプルスをトップに据える予定だったのだけど、TMSのジリコテ、コアの組み合わせが意外に良かったのでトップ材をコアに変更してもらいました。

 まず形はGuild of Hawaiiのショウモデルと同じシェイプで市販モデルにはない形状となっています。そこにフロントカッタウエイを入れてもらいハイポジションでの演奏性向上を狙っています。
指板はR付きで12Fに鯨骨によるインレイがポジションマークの代わりに入ります。

トップ、ピックガード、バインディングもコアとコアづくしですが現物を見ると本当にバランス良くまとまっています。
スロッテドヘッドに組み合わされるチューナーはジェイクシマブクロのウクレレと同じリックシャープ氏のもの。精度も高く剛性感もあるチューナーです。

サドル下のPickupのFishman AG-UKULELEをつけてもらいました。
硬めの音ですが、将来的にはコンデンサマイクと併用しても良いかなとは思っています。

さて音の方ですが、ジリコテの堅さが効率的にトップに振動させているようで芯のある音でありながらコアの甘さがうまくマッチしています。これはセドロネックの影響もあるのかなあ。
オフセットサウンドホールの割に音量も十分で、歯切れもよく甘さもあるのでソロに向いてます。




11Fと12Fの部分には鯨骨でボーンカービングが入ります。
渦巻きは"koru"と言ってシダの若芽を表しています。
平和と調和の意味の他、再生や輪廻転生、成長など様々な意味を含んでいます。

「平和と調和」はウクレレにピッタリだと思うんですけどね。

鯨骨はあまり市場に出なかったりするので、私が入手したものをお渡ししてインレイしてもらいました。
クリーム色の地に黒いサシが入るような質感が素敵です。
とろけるようなジリコテの杢目がエグイです。

シラタの入り方も独特で良い感じ。

サイドはこんな感じです。
シラタの部分が良いコントラストになっています。
ヘッドプレートもジリコテ。
ヘッドは高橋氏が担当したカスタムモデルにつけられる"T"のロゴマーク。
マザー・オブ・バールのインレイです。

チューナーはリックシャープ氏のペグ。
ジェイクシマブクロ氏が使用しているウクレレと同じもの。
剛性も高く信頼性も抜群です。
ラベルです。
現在は型番、シリアルナンバーは活字になっていますが、これは手書き仕様にしてもらいました。
さらに"S.Takahashi"のサイン入り!

シリアルナンバーはなんと3000番。
T's Guitarsの節目のモデルに使われることが多いキリの良い番号をいただきました。本当に感謝です。
フロントカッタウエイもカーリーコア。
これだけでハイポジションはぐっと演奏しやすくなります。
またボディ形状が変わらないので保持もしやすいのが良いですね。

ピックガードは無塗装のコア製。
このインレイは色が白っぽいけど白蝶貝ではなさそうです。
なんだろう。アバロンかな。

オフセット下サウンドホールはT's Guitarの顔になってきています。
ミニテナーサイズで採用され、TMSでも作られたことがあります。

この角度で見るのが結構すきだったりします。(^^)

一体感のあるピックガードがウクレレの顔を大きく崩さずに良い感じです。