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2億円の寄付

豪雨見舞に2億円の宝くじ当たり券 匿名で福井知事に
http://www.asahi.com/national/update/0724/026.html

集中豪雨で大きな被害を受けた福井県の被災者への見舞金として、2億円のドリームジャンボ宝くじの1等当たり券1枚が匿名で郵送されてきたと、西川一誠知事が24日、記者会見して明らかにした。
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先日、こんなニュースをやっていた。

世の中、すごい人がいるもんだ。
もし自分だったら・・・。

世の中一般の反応としてはそんなところであろう。 無論、私もそう思う。その一般的な意見に異論はない。
・・・が、せっかくのネタだ。 それで終わらせてしまうには惜しい。
私は自分の想像力の限界に挑戦してみようと思う。

「彼、または彼女は、どのような考えで、 このような高額な寄付を行ったのであろうか。」

さて、今回の話題の特色は、いくつかある。
@普通では考えられぬ大金であること
A現金ではなく宝籤であること
B匿名であったこと

これらの理由を満たす裏事情とは・・。

T.
まず考えられるのが、本当に良い人だった、ということである。
本当に良い人で、自分の幸運を被災者の人たちのために使おうと したのである。
終わり。

さて、次に考えられるのは・・・
U.
嫁姑問題、などどうであろうか。

気まぐれに買った宝くじが当たった。
だが、自分はもう、余命幾ばくもない。
これを自分のために使い切るなんて、不可能だ。
使いきれなかった分は、どうなるか。
無論、あの鬼嫁の手に渡るのだ!!
そんなことになるくらいなら、知らない人に寄付したほうがマシだ。
丁度、災害があった。ここに送ろう。

あるいはもっと切実な理由かもしれない。
宝くじに当選したことが同居している嫁にばれると、 じわじわじわじわと死に追いやられる恐れがある。 塩辛いものばかり食べさせられて、夜中に部屋の外で 掃除機かけられて、湯の温度は43度・・。
殺される!!
そうならないためには、この当たりくじを始末する必要がある。
黙って捨てるよりは、人のためになったほうが良いだろう。

ただし、このU嫁姑問題案は、あり得なくはないものの、多少無理がある。 嫁に嫌がらせをしたいなら、匿名よりも寧ろ実名のほうが効果があるし、 それになにより、2億円あったら、高級老人ホームにでも入ったほうが マシというものである。

V.
実はカラーコピーである。

被災者の人たちは、本当に可哀想だと思う。
だが、自分に寄付をしてあげられる程の金も度胸もない。
先日のドリームジャンボ、自分は外れてしまったが、 当選者はいたのだろうか。 もしかして、気付かないまま引き出しの奥に眠っているのではないだろうか。
よし、ここは、お得意の偽造で・・・。
無論、その後警察は、その当り籤が偽物であることを見破った。
実は福井県知事自身も見破っていたかもしれない。
しかし、時既に遅し。報道発表は終わり、全国に放送されてしまった 後だった。

この案はなかなか良いところを行っていると思うのだが、今回の場合は どうも違うらしい。何故なら、同封されていた手紙が直筆であったらしいのである。 もしそうでなければ、一歩進んで、偽造宝くじを送ったのも福井県知事 自身だった、なんてことも考えられて面白かったのにな。


ところで、腹黒い予想ばかりしているのは、決して私自身が腹黒いからではなく、 ただ単に面白い空想が好きなだけである。


W.
実は殺人を犯して逃亡中の犯罪者である。

宝くじ、というのがミソである。
宝くじは、現金ではないのだ。高額当選金を換金するには、銀行に行く必要がある。
彼/彼女は現在逃走中である。
うかうかと換金しに行くのは捕まりに行くようなものだ。
つまり、この2億円の当たりくじは、自分にとって紙切れ同然。
・・・ここで、被災地に寄付しておけば、もし万が一捕まったときに、 多少は刑が軽くなるのではないだろうか。

まぁこの案は駄目だ。
思考の流れが不自然だし、手紙も直筆だったし。

X.
実は政府が行った。

福井県には陰の実力者がいる。
今回も、政府に補助金を要求した。が、政府が表立って補助金を出すと、 他の県との兼ね合いもあり、問題がある。
そこで、匿名の寄付という形をとったのである。
では何故、宝くじという形態をとったのか。
まず第一に、宣伝効果だ。
丁度、サマージャンボの時期。
宣伝効果としては抜群だ。私も・・しまった、買い忘れたまま終わってしまった。
第二に、一等が存在することをさりげなく主張する陰謀だ。
本当は一等など存在しない(実は売り場の人が何百組かに一組を抜き取り、 その抜きとった中から一等を出す仕組みになっている!!)のだが、 今回の寄付で、それとなく疑惑を否定したのである。

これは・・・・結構、良い線いっているような気がする。


なお、改めて言うほどのことではないが、 えげつない話ばかり出てくるのは、決して私自身がえげつないからではなく、 ただ単に面白い空想が好きなだけである。


まぁ今回の2億円に関しては、こんなところか。
いろいろ考えてみたが、どんな理由があるにせよ、2億円なんて大金、寄付するなんて事は並みの人間じゃ出来ない。間違いなく素晴らしいことである。
被災地の人々も喜んだことであろう。

ところで、この2億円の使い道だが。
被災者に見舞金として2万円ずつ配られることになったらしい。
塵も積もれば山となる、という慣用句があるが、 山も崩れれば塵となってしまうのか・・・と、多少寂しい気になった。
何というか、随分と夢のない話ではないか。
小さい頃の私の空想のほうがよほど夢があった。

「日本全国の人が1円ずつ落とすとして、それを全部拾ったら1億2千万円だ!!」

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