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夏の終わり
気付けばいつも、夏は終わっているのだ。
夏。
夏のイメージ。
生命。
熱。
衝動。
その波に酔わされ、心を奪われる。
この時間が永遠に続くものだと錯覚する。
だが、いつしか熱は冷める。
夏は、終わりを迎える。
私の場合も、そうだ。
気付けばいつも、夏は終わっている。
夏はすっきりした方が良いだろう、と、シャンプーをシーブリーズのものに替えた。
コンディショナーもだ。
会社に着ていける半袖が足りないなぁ、と、半袖の服を数着買った。
だが、全ては遅かった。
気付けば夏は終わっていて、シーブリーズで洗った頭がスースーして寒かった。
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